基本情報技術者試験 (FE)| 第5章 まとめ | システム構成要素

基本情報技術者試験 第5章 システム構成と信頼性評価 完全ガイド | FE試験対策

基本情報技術者試験 第5章:システム構成と信頼性評価 完全ガイド

Fundamental Information Technology Engineer Examination

執筆者:Khoa Tran

こんにちは!私が2025年12月に基本情報技術者試験 (FE)に合格しました。こちらのシリーズは FEを勉強した時の個人メモです。ブログとしてシェアさせていただき、皆さんの参考になれば幸いです!

この記事では、基本情報技術者試験の第5章「システム構成と信頼性評価」について、デュプレックスシステム、クラスタシステム、RAID、信頼性設計、システムの性能評価など、試験に必要な重要トピックを詳しく解説します。

5.01:システム構成

システム構成の基本概念

  • ミッションクリティカル:業務にとって不可欠なシステム。停止すると深刻なダメージを与える

デュプレックスシステム

現用系と待機系の二系統のシステム。現用系に障害が発生した場合、待機系に切り替えて処理を続行します。

  • ホットスタンバイ:待機系を常に稼働状態に保ち、障害時に直ちに切り替え可能。現用系と同一の業務を行う
  • コールドスタンバイ:待機系は現用系と異なる業務(バッチ処理など)を行う。障害発生後に起動して切り替える

バックアップサイト

災害などの発生に備え、システムを遠隔地に準備しておく方式です。

  • ホットサイト:現用系とバックアップサイトが同じ構成で稼働し、常に更新する
  • ウォームサイト:バックアップサイトにはハードウェアを準備しておく。定期的にデータ、プログラムを搬入する
  • コールドサイト:バックアップサイトのみを確保。災害発生時にハードウェア、プログラムを搬入し、システムを復元

システム障害時の対応

  • ウォームスタート:システム障害発生時に、システム電源をOFFせずに、ログ更新情報を使ってそのままプログラムを再起動し、処理を再開
  • コールドスタート:システム障害発生時に、システム電源を再起動し、システムを初期状態に戻してからプログラムを起動、処理を開始

デュアルシステム

2系統のシステムで同じ処理を独立して行い、結果を照合(クロスチェック)します。2CPUの間で結果を照合し、一方に障害が発生しても、もう一方で処理を継続できます。

クラスタシステム

複数のサーバを一台のサーバのように見せかけるシステムです。

  • HAクラスタ (High Availability Cluster):可用性の向上を目的とする
    • 負荷分散型クラスタ:複数のPCを並列で稼働させ、処理を振り分け、負荷を分散
    • フェールオーバ型クラスタ:障害時、現用系から予備系へ自動的に引き継いで処理
  • HPCクラスタ:性能の向上。複数のPCを連携し、演算能力、性能を向上

DBディスクの共有方式

  • レプリケーション:負荷分散型クラスタで、それぞれのDBを持ち、常に同期(整合性を保つ)
  • 共有ディスク方式:現用系と予備系が1つのディスクを共有
  • ミラーディスク方式:現用系と予備系のディスクを別々にして、同期する

グリッドコンピューティング

インターネットを使用して多数のPCを同時に稼働させ、1台の高性能PCとして仮想的に動作させる技術です。

緊急事態の行動計画

  • BCP (Business Continuity Plan):事業継続計画。緊急事態に備え、事前に決めておく行動計画
  • RTO (Recovery Time Objective):目標復旧時間。事業が中断してから復帰までの目標時間
  • RPO (Recovery Point Objective):目標復旧時点。障害発生により業務が中断した場合に、失ったデータを過去のどの時点の状態まで復旧させるかを示す目標値
  • BCM (Business Continuity Management):PDCAで継続的に維持・改善するマネジメント

5.02:クライアントサーバシステム

3層クライアントサーバシステム

クライアント、Webサーバ、DBサーバの3層で構成されるシステムです。

ストアドプロシージャ

ネットワークのトラフィックを軽減するため、頻繁に使用するコマンド群を手続きとして1つにまとめ、DBサーバに保存します。必要な時にその手続きを1回実行するだけで済みます。

仮想化の形態

  • ホスト型:ホストOS上に仮想化ソフトを稼働させ、その上で複数のOSを動かす。構築しやすい
  • ハイパーバイザ型:ハイパーバイザという仮想化ソフトを稼働させ、その上で複数のOSを動かす。自由度は高いが、別のサーバに移動しにくい
  • コンテナ型:ホストOS上にコンテナエンジンという管理ソフトを動作させ、その上でコンテナという実行環境を動かす。自由度は低いが、移行性は高い

その他のシステム概念

  • シンクライアントシステム:サーバでOS+アプリケーション+データを集中管理し、クライアントには必要最小限の機能だけを持つシステム
  • IaC (Infrastructure as Code):サーバやネットワークの設定をコードによる自動実行で管理する
  • NAS (Network Attached Storage):ネットワーク接続型のファイルサーバ専用機(ハードウェアデバイス)。複数のPCが同一LANに接続し、OSが異なってもファイルを共有できる

5.03:RAIDと信頼性設計

RAID (Redundant Array of Independent Disks)

複数の磁気ディスク(HDD)を組み合わせ、1台の仮想的な磁気ディスクとして扱う技術。高速化と信頼性の向上を実現します。

パリティ

磁気ディスク故障時に、データ修復に用いる情報。1ビットを付加して、受信側が受信データとパリティを照合することで、誤りを検出します。

  • 偶数パリティ:ビット列とパリティを合わせて、「1」のビット数が偶数になるようにする
  • 奇数パリティ:ビット列とパリティを合わせて、「1」のビット数が奇数になるようにする

RAIDの種類

  • RAID 0:データをブロック単位で複数の磁気ディスクに分散して書き込む(ストライピング)
  • RAID 1:磁気ディスク2台に同じデータを書き込む(ミラーリング)
  • RAID 3:データを分散し、パリティは1台に固定
  • RAID 5:データ・パリティともに分散

信頼性設計

  • フォールトアボイダンス (Fault Avoidance):障害が発生しないように、事前に対策し、回避する設計
    • 例:耐震データセンター、高品質な部品を使用、ソフトウェアのバグを徹底的にテスト
  • フォールトトレランス (Fault Tolerance):冗長化により、部分的に故障しても必要な機能は維持する設計
    • 例:ロードバランサーの使用、RAIDによるディスクの冗長化
  • フェールセーフ (Fail Safe):「安全重視」で、故障しても危険が発生しないようなシステムを設計
    • 例:信号機は故障を感知すると全て赤信号になる、電車の自動ブレーキ
  • フェールソフト (Fail Soft):「継続重視」で、故障時に一部の機能が低下しても、稼働を継続する設計
    • 例:スマートフォンの一部アプリがクラッシュしても、OS全体が落ちることはない
  • フールプルーフ (Fool Proof):人が誤った操作をしても、誤動作させない設計
    • 例:電子レンジのドアが閉まっていないと動作しない
  • エラープルーフ:人間の誤り操作を100%防ぐことはできないため、人間エラーを減らすための対策
    • 排除:エラー原因を除去
    • 代替化:人の操作をシステム化
    • 容易化:作業を簡単化
    • 影響緩和:ミスの影響範囲を最小限にする

5.04:システムの性能評価

システムの性能指標

  • スループット:単位時間あたりに処理できる仕事の量
  • ターンアラウンドタイム:処理の開始から終了までの時間
  • レスポンスタイム:入力の終了から出力の開始までの時間
「** 入力 **」--------> 「** 処理 **」--------> 「** 出力 **」 | | |     | 開始 終了<--------レスポンスタイム--------->開始    終了 |                         |     | |<----------------ターンアラウンドタイム-------------------->

ベンチマークテスト

測定数値から処理性能を相対的に評価する方法です。

  • SPECint:整数演算の性能を測定
  • SPECfp:浮動小数点演算の性能を測定
  • TPCベンチマーク:トランザクション処理の性能を測定

MIPS (Million Instructions Per Second)

1秒間に何百万命令を実行できるかを測る指標です。

例題:50MIPSのプロセッサの平均命令実行時間はいくらか?

解答:50 MIPS = 1秒間に50 × 10⁶命令実行 → 1命令 = 0.2 × 10⁻⁷秒 = 20ナノ秒

5.05:システムの信頼性評価

システム特性:RASIS

  • 信頼性 (Reliability):故障が少なく、通常動作時間が長いほど良い。MTBFで評価
  • 可用性 (Availability):外部要因による障害があっても稼働できる。必要な時に使用できる。稼働率で評価
  • 保守性 (Serviceability):修正が容易であること。MTTRで評価
  • 保全性 (Integrity):情報の正確性が保たれること
  • 安全性 (Security):機密性、セキュリティ面での安全性

システム評価指標

  • MTBF (Mean Time Between Failures):平均故障間隔。通常動作している時間
  • MTTR (Mean Time To Repair):平均修理時間。故障を修理するのに要する時間
  • 稼働率:MTBF / (MTBF + MTTR)

システム構成と稼働率

  • 直列システムの稼働率:a × b (システムAの稼働率 × システムBの稼働率)
    -□--□-
  • 並列システムの稼働率:1 - (1-a)(1-b)
    |-□-| |-□-|

    n個のシステム(各システムの稼働率はR)がある場合:全体の稼働率 = 1 - (1-R)ⁿ

バスタブ曲線

故障率と時間の関係をグラフに表したもの。初期故障期、偶発故障期、摩耗故障期の3つの期間に分かれます。

第5章は以上になります!ご覧いただきありがとうございます。

他の記事はこちらから:www.khoath.com

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